いつも通り,中学レベルです。
日本語では同じ「それ」を意味するitとthatが自然に使い分けられるかどうかは,ネイティブ感覚に近づいている指標の一つになるかもしれません。
日本語では同じ「それ」を意味するitとthatが自然に使い分けられるかどうかは,ネイティブ感覚に近づいている指標の一つになるかもしれません。
大ざっぱに言うと,itは主に名詞を受け,thatはもう少し広い感覚です。
例えば相手が
How long are you here for?
と言い,さっぱり意味がわからずもう一度言ってほしければ,
Sorry, could you say that again?
と言えます。thatは相手の言ったこと全体を受けています。
同じく相手の言うことが理解できないときの定型表現によく
Could you say it again?
というのを見かけますが,上のシチュエーションではやはりちょっと変な感じがします。
どんな内容,あるいはどの部分が聞き取れなかったのかによってitとthatはやはり使い分けるものだと思います。
どんな内容,あるいはどの部分が聞き取れなかったのかによってitとthatはやはり使い分けるものだと思います。
他の例です。
A: I have a question.
B: What is it?
このitはa questionのことです。
A: Everything is going well, but I want to do something.
B: What’s that?
このthatはsomethingではなく,want to do somethingを受けているイメージです。
英語のsomethingの使い方もポイントです。つまり,文意から,このI want to do somethingは,「(何でもいいから)何かしたいの」(→「何かって何?」)でなく,「(実は)したいことがあるの」→「そのしたいことって何?」「何がしたいの?」という感覚でしょうか。
一方,同じsomethingを使った
A: Can I ask you something?
B: Sure. What is it?
だと,thatでなくitです。it=somethingですが,一つ前のパターンでもわかる通り,something=a questionというイメージです。
ちょうどよいので,somethingつながりです。
「~なもの」「~なこと」をどうしても「形容詞+thing」で表しがちな日本人。「-thing+形容詞」をもっと使いこなしたいですね。
「何か新しいことに挑戦したい」
I want to try a new thing.
↓
I want to try something new.
「その広告で面白いものを見つけました」
I found an interesting thing in the advertisement.
↓
I found something interesting in the advertisement.
somethingと使うことで相手の興味を引き起こす効果もあります。逆に,具体的に言うのを避けるときや,具体的に言う前の前置きにも使います。
Sorry, I can't go. I have something to do tomorrow.
I have something to tell you.
something以外の例です。
「クリスマスには何か特別なことをする予定ですか」
Are you going to do a special thing at Christmas?
↓
Are you going to do anything special at Christmas?
a special thingだと特別なことが1つしかないと決めつけた質問になってしまうためにおかしな文です。anything specialだと数は限定されません。
I have a lot of things to do.
↓
I have a lot to do.
「たかが中学英語,されど中学英語」です。
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