2012年11月13日火曜日

英語を話したい人は「ライティング」をすべし。

たまには、わたしの持論を一つ。

「英語を話せるようになりたい」という人は多いと思いますが、「会話をする」環境にないことも多いと思います。そういう方は、ひたすらライティングの練習をするべきです。

「正しい英文を書ける人は自分の言いたいことを伝えられる」
「その前提で、『話す』はひたすら場数を踏むのみ」
というのがわたしの持論。

単に英語で日常会話がしたいのであれば、多少発音が悪くてもいいのです。正しい英文を書く人は、たとえ「話す」ときに辞書を引けなくても、たとえ「話す」という行為が瞬発的なものであっても、ある程度正確な文構造で、自然なコロケーションを使って話しているはずなのです。極端に言えば、相手が聞き取れない単語が多少あったとしても、正しい文構造や文脈で相手の理解を助けているのです。さらに、話している最中に、伝えたい言葉の英単語を思い出せなくても、全く見当がつかなくても、あるいは万一相手に伝わらなかったときでも、英文を書ける人(=英文を作ることのできる人)は、別の表現で言い換えられる技術を持っているのです。

ただし、ライティングの練習は、書きっぱなしではダメです。必ず英作文のプロやネイティブ校正者の添削を受けること。その添削過程で自然な文法、自然な単語・熟語の使い方、コロケーションをどんどん吸収していくのです。

進め方を考えてみますと、文法に焦点を当てたらこんな感じでしょうか。
例:「3~5文の英文を書きましょう。ただし、受け身の文を含めること」
なぜ1文でないかは、受け身の文が自然かどうかを判断する「文脈」が必要だからです。この課題だと、まずは自分なりに自然な受け身の文を1文考えて、そのあと前後に文脈をつけてみるとよいです。形式は地の文でも対話文でも構いませんが、対話文のほうが英語を「話す」練習になっていいかもしれません。

例:Aさんが考えた受け身の文:The shop is opened 24 hours.
文脈つきの文章
A: I’m hungry.
B: Me, too. Let’s go to the convenience store and get something to eat. It’s opened 24 hours.
A: Good idea.

はい、添削者はきっとIt’s open 24 hours.と直すでしょう。中学英語教材の受け身の事項で本当によくある不自然な受け身の文を利用してみました。

なお、表現に突っ込むと、「英語が話せるようになりたい人」と「英語で会話ができるようになりたい人」は異なります。なぜなら、後者は「聞きとり」が必須だからです。当然なのですが、相手の言うことが聞き取れないと「会話」はできません。正しい英文が書けて相手に言いたいことが伝えられることと、会話ができることは別問題です。

読む、書く、聞く、話す、の四技能で一番難しいのは「書く」だと思います。これをマスターしたら、怖いものなし!


追記:
持論というからには…

わたしの場合、5年間英語圏に住みましたが、留学経験がなく、いきなり海外生活スタートです。学校に通ったわけでもなく、地元の企業に勤めたわけでもなく、平日は自宅(仕事)でほとんど外出しなかったので、いわゆる場数はそんなに踏んでいません(それでも英語に触れる環境は日本の生活と雲泥の差ですが)。よって、残念ながら、自信を持って「会話力」があるとは言えません。四技能の中で一番苦手なのが「リスニング」というタイプです。

ですが、仕事上、ひたすら英語を書く環境にあるために、会話で「あなたの言っていることがわからない」と言われたことは一度もありません。語彙レベルも、英検でいうと準2級レベルほどの語彙しか使っていないと思います。
ただし、英検準2級レベルの語彙で正確な英文を書くのはそんなに易しいことではありません。訓練が必要です。

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