2013年3月6日水曜日

勧誘のmustとmustの疑問文

mustの意味・用法は,義務・必要「~しなければならない」と推量「~に違いない」がよく扱われますが,You must ~と言えば,「ぜひ~してください」という『強い勧誘』の意味でもよく使います。
我が町の紹介などのテーマで中学教科書にも登場するようですが,勧誘として習わないため,「あなたは~しなければなりません」のような訳にならないように注意が必要です。

You must come and see me next time.
ぜひ次回は私に会いに来てください。

If you go to Tokyo, you must visit the shop.
東京に行くなら,絶対その店に行くべきですよ。

また,相手にある本を強く勧めるなら,You must read this book.と言えます。
書評などで,名詞mustを使ってThis book is a must for (). / This is a must book for ().のような表現も可能ですが,これも,()に読む義務があるというより,「()にはぜひ読んでいただきたい本」といった「強い勧誘」ですね。

ODEの名詞mustの意味:
<informal> something that should not be overlooked or missed.
なお,新英和大辞典やジーニアス英和にこの助動詞mustの「強い勧誘」は載っていないのですが,現代英文法講義にはしっかりと載っていました。


次に,mustの疑問文です。
最近の中学教科書では全く扱わないか,文法のまとめで例文を載せる程度に留まっている印象です。実際はほとんど使わないからと思ってよいでしょう。

このmustの疑問文の意味ですが,単純に「~しなければなりませんか」という義務・必要の疑問文というよりも,「本当はしたくない」というニュアンスが含まれています。

例えば,Must I do my homework now?だと,本当は今それをしたくないという気持ちです。(--> I want to do it later.)

Must we go that restaurant for dinner? (--> I don’t want to.)
Must you make that awful noise? (--> I don’t like it.)

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